川島の仁王立ち

日韓戦・観戦記
延長の後半15分韓国が動転に追いついた時、
全日本国民が「負け」を意識した。
それは延長の前半7分に勝ち越して、これで勝てると思っていただけに
その落胆さは、まるで日本全土に暗雲が立ち込めたかのようだった。
サポーターのほとんども「いや、日本は勝つ!」と口では言いながら
どこかに虚しさを覚え、過去の日本の戦いぶりから負けを意識した。
それはある一人の選手を残してみんながそうだった。
勝てると思った日本と負けてもともとの韓国とのPK戦。
勝負を本田に託したザッキーニ監督
勝つと信じて来ていた韓国
期待され義務感すら帯びていた韓国
PK戦は実力勝負というよりも、運というよりも
メンタリティーの勝負ともいえる
鬼気迫る、迫力の川島が仁王立ちした
それは正に弁慶の仁王立ちの如く
「死守」 死んでも守るという気迫があった
世界戦PKの経験者の川島
片や、世界戦初PKの韓国のゴールキーパー
直前の微笑は自信隠しそのものだった
川島は仁王立ちすることによって
自分自身の60兆の細胞を喚起させた
ここに実力以上のプラスαの力が発揮された
自分自身に対してよりも、相手韓国選手を萎縮させた
川島の仁王立に韓国選手は異様と威容を感じた
異様は何か違う、川島の鬼気を感じた
威容は立ちはだかる川島がいつもの何倍にも見たのである
『弁慶の仁王立ち』という表現を持つ
日本人と韓国人の差が勝負を決めたとも言える
朝日新聞は「ゴッド セーブ」と評した
毎日新聞は「神がかり」と評した
これはプラスαを神とした表現だが
川島の精神力=言語力だ
精神力の原資は「言語」だということを忘れてはならない
言語も鍛え、磨くことによって精神力が高められるのだ
あの3本を封じ込めた覇気こそが「完全」を呼び込んだのだ

  

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